ヤブツバキ

ずっと芸北にいると,なかなかツバキの花を見る機会がない.冬の茶花といえばツバキなのだけど,あいにくここはブナクラス.そしてお茶から離れて久しい身には,名残のツバキが新鮮に映った.

行きの車中で「なぜサクラがきれいなのか」という話をしていて,出てきた答えは「葉の無い時に花を咲かせてサクラ色一色に染まるるから」「咲いてすぐに散る姿にはかなさを感じ,咲いた時にはいつも新鮮な気持で見られるから」というのが挙がった.ツバキはこのどちらでもないけれど,やっぱりきれいだと思う.それぞれの花がそれぞれにきれい.理由もそれぞれなのだろうけど,追求しなくても良いのかもしれない.赤・黄色・緑,それだけ.

ミヤコアオイ

カタクリ→ギフチョウ→カンアオイという図式は,なんとなく出来上がってしまっている感がある.カタクリの里では,年間6回も草刈りをし「雑草」は引き抜いているという.さて,そうして出来上がったカタクリ生育適地は,はたして自生地と呼べるのだろうか?では,どこまでなら「人の手が加わった自然」という言葉が使えるのだろうか?

ミヤコアオイは,花の内側が網目状になっていて,縦向きには15裂の筋がある.カンアオイの仲間では,しばしば花を割らなければ確実な同定ができない.でも,割るとその個体は生殖できない.

花ひとつ見るにも,色々なことを考えさせられる.

雲月山,とうとう,やっと,また,燃えた!

とても良い天気の日でした.雲月山の上には雲が無く,そして,風も無い.

7:15.雲月山に着くと,車は無く,駐車場の端っこにAvenirを停めました.ほどなく人が集まりはじめ,どの顔からも期待感が読みとれました.心配していた駐車場の混雑も,受付の人手の無さも,自発的に動き始めた人が補ってくれました.そう.今日の活動はボランティアイベント.145人のボランティア全てが,この活動の意味を知っているはずで,この活動に参加したいという自分の意志で来ているのです.動員という言葉が使われるなら,それはボランティアによる活動ではない.参加した人は,参加したいから,参加した.当たり前のことのようで,そんなイベントはあまり無い.それだけ,雲月山の魅力と,その裏側にある文化を理解する人が多くいたことを感じ,幸せな一日でした.

山焼きは,無事に終わりました.内容については別のところで書くとして,とにかく怪我人も無く,予定した範囲をきれいに焼き切って終わりました.山焼き後はゼミで発表があり,その後は飲んで,翌日はエクスカーションのコーディネーターだったので,我に返ったのは日曜の夜でした.

僕は,それからずっと泣いています.ボランティアの人たち,地元の人たち,消防の人たち,記録や報道の人たち,そして準備をしてきた事務局の人たち一人一人のことを思うと,困るくらい泣けてしまう.「感動するのは今日だけにしよう」と,昨日思ってたのに,今朝来る時に当日のことを思い出したり,新聞見たり,テレビみたり,チャットで感想を聞いたりして,また涙が出てくる.

でも,今回の山焼きは一つのマイルストーン.たどり着いたのは確かだけど,そこは通過すべき地点.まだまだこれからが続いている.そう言い聞かせているんだけど,やっぱり感激が止みません.すみません.明日からは頭の中を冷やしてまた進みます.

こんなに泣けるのか,っていうくらい嬉しい活動を手伝えたことを,本当に幸せに思います.ボランティアで,あるいは地区から,消防から参加した皆さんが,少しでも(涙は出なくても)同じような感覚を共感できていればいいなぁ,と思います.

アブラチャン

初めて聞いた時には冗談で付けた名前かと思ったが,実はチャンは瀝青のことで,クスノキ科らしい名前だと知り,自分の無知さを反省した.それでも,やっぱり響きがかわいい名だと思う.花もかわいい.この辺りで見られるクロモジ属の中では,ひときわ目立たない花だろう.林の中で,ひっそりと咲いていた.

フキ

誰でも知ってるふきのとう.これはもう開いてるので,薹ではないけれど,やっぱり食べることを考えてしまう.芸北の人は,ふきのとうをゆでて刻んだものを,白みそ・酒・みりんなどで和えた「蕗味噌」という総菜を作る.これがおいしい.「1年以上保ちますか?」と聞いたら「それは保つだろうけど,風味を楽しむものだし,そもそも毎年たくさん生えるのだから,その都度作る方がいいんじゃないの?」と返された.もっともだ.

春の味覚も,花が終われば白い綿毛になってしまう.次は葉柄が煮付けになる番だ.

ダンコウバイ

クロモジ属の中でも,アブラチャンと先を争うように咲くのがダンコウバイ.まだ他の木は冬芽が堅いうちに咲く様は,遠くからでもよく目立つ.雌雄別株で,雄花の方が雌花よりも大きいらしい.この個体は雄花.同じ日に別の所で見たアブラチャンよりも大きく見えた.区別点は,ダンコウバイでは花柄が無いこと.

いずれにしても,この仲間の黄色い花は,小さいのに,春の林床でよく目立つ.

カンスゲ

常緑で,冬の間も青々としてるから「寒菅(すげ)」.なるほどね.確かに常緑のスゲって少ないかもしれない.山の中にある常緑のスゲはミヤマカンスゲ(深山寒菅)で,葉がカンスゲよりも軟らかい.

,他の花に先駆けて咲くので,花もわりと目につく.実の形が特徴的で,先が急に尖ってくちばしみたいになっている.

この時期は「何か咲いてないか」と探して歩いてるので,スゲの花を落ち着いて見たりしてる.写真を整理したら,けっこうな枚数撮っていた.今年は,別の時期に咲くスゲも見なきゃなぁ...カンスゲだらけになってしまう.

タチツボスミレ

どこにでもあるスミレ.だからこそ,ほっとする.のり面や手入れの行き届いた斜面には大群落を作って,ときどきハッとさせられる.とにかくたくさんある.托葉は,ノイバラのように櫛の歯状の深い切れ込みがある.

とにかく,日本全国どこにでもあるスミレなので,変異が多いらしい.その変異を楽しめるくらいになれば良いのだけど,まだまだ・・・です.

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