カンスゲ

常緑で,冬の間も青々としてるから「寒菅(すげ)」.なるほどね.確かに常緑のスゲって少ないかもしれない.山の中にある常緑のスゲはミヤマカンスゲ(深山寒菅)で,葉がカンスゲよりも軟らかい.

,他の花に先駆けて咲くので,花もわりと目につく.実の形が特徴的で,先が急に尖ってくちばしみたいになっている.

この時期は「何か咲いてないか」と探して歩いてるので,スゲの花を落ち着いて見たりしてる.写真を整理したら,けっこうな枚数撮っていた.今年は,別の時期に咲くスゲも見なきゃなぁ...カンスゲだらけになってしまう.

タチツボスミレ

どこにでもあるスミレ.だからこそ,ほっとする.のり面や手入れの行き届いた斜面には大群落を作って,ときどきハッとさせられる.とにかくたくさんある.托葉は,ノイバラのように櫛の歯状の深い切れ込みがある.

とにかく,日本全国どこにでもあるスミレなので,変異が多いらしい.その変異を楽しめるくらいになれば良いのだけど,まだまだ・・・です.

ヒサカキ

春の匂いを運んでくる花.歩いていて,プーンと匂ってくる.この臭い匂いを嗅ぐと,あぁ,また春が来たんだなぁ,と思う.

まだ雪の残る雲月山の岩陰で,ひっそりと咲いていた.この後行われた山焼きで,この個体は火に包まれた.死なないけれど,花は燃えたはず.何年も焼くことを続けたら,消えていくのだろうか?逆に,何年も山焼きが行われていた山のこんな場所に,よくもぽつんと生えたものだ.松枯れ後にヒサカキ林になったりするけど,生命力を感じる木.臭いのせいか?

アセビ

馬酔木と書き,毒を持つ植物というのは周知の事だが,花の匂いは良い部類に入ると思う.そしてきれい.この個体は真っ白だったが,ピンクや緑のものもある.日当たりの良い林縁などに多いので,この時期,車を運転していてもよく目に止まる.公園などに植栽されるが,外で見るのがやっぱりうれしい.

シュンラン

のり面を切ってできた崖っぷちにぽつり・・・というよりも,ぼこんと実を付けていた.個体の大きさに比べてものすごく大きい.一緒に見たコミヤ君は「別のものじゃないですか?」と言っていたが,いやいや,シュンランの実だ.体の大きさに比べてこんなに大きな実を付けるなんてビックリだ.根茎に栄養を貯めているとはいえ,実に渡す栄養が少ないからできるんだろうなぁ...

根元からは今年のバルブも出ていた.しばらくしたら,もう一度見に行ってみよう.

山焼き前日,雨の朝

目が覚めて,次第に感覚が戻ってくると,パラパラと屋根を打つ音に気付いた.「雨かぁ・・・」.様々なことが頭の中を過ぎる.準備不足という観念にとらわれているので,ほっとした気持もあり,他の仕事に手を付けられるという気持もあり,お天気だけはどうしようもないと言いながら残念な気持もあった.が,天気予報を見てみると,8日[雨→晴],9日[晴].まだすっぽりと雲の中だけど,さてさて,どうなるか...

遅い雪

この冬は遅く降り始め,遅くまで降り続いた年でした.初雪はたぶん12月31日.その後は,どっさり降るわけではないけれど,絶えず降っていたような気がする.昨日の雪は春の雪.うちの前でも,積雪は10cmに満たないくらい.それでも,朝,目覚めると,屋根から雪の塊が落ちる音が賑やかに聞こえた.この,「賑やかに落ちる」というのも春ならではで,冬は「トサッ,トサッ」なのが,春になると「ドサッ,ドサッ」になり,今朝なんかは「ガラガラ〜」だったりする.「秋来ぬと〜」ではないけれど,春は賑やかにやってくる.

木々にはうっすらと白粉を,水田には銀箔を押したような,そんな朝だった.写真を撮ってても寒くない.春だー.

ナガハシスミレ

大阪の帰りに見てきたもののもう一つがこのスミレ.しっぽを持ち上げた姿は可愛くも見えるし,威嚇されているようにも見える.でも,小さいから威嚇されてもコワクナイ.やっぱりカワイイ.図鑑にはテングスミレなどとも呼ばれると書いてるけど,これを鼻に見立てるのはすごい想像力.

オダマキとかイカリソウなんかも,こんな風に花の後ろの部分が上に向いているけど,これは何か意味があるのだろうか?上に向いた距が訪花昆虫を制限するため,選択的に残ってきた,なーんて話ができたら面白いのだけど,ちょっと想像が付かない.いや,勉強不足かな.

個体群としてはかなりの大きさで,同所的にタチツボスミレも見られた.春の花を見るのはなかなか難しいけど,会えて良かった.

台場クヌギ

大阪市立自然史博物館の佐久間さんは里山の研究をされていて,つくばでも今回の大阪でも,生態学会でクヌギの話題を提供された.大阪の周辺では,クヌギの材を継続的に取る方法として,根本からある程度の高さまでを残し,その上に萌芽した枝を切っていたらしい.「なるほどなぁ」と感心する知恵だけど,この個体のような姿を見るとちょっとした悲哀を感じないでもない.

これは京都で見たチビ林.ここでも台場クヌギの樹形が見られる.新しい切り株もあったのは,今でも伐採が継続されているからだろうか.同じような樹木利用の方法は広く行われていたようで,東北に行くと「あがりこ」という樹形のブナが見られる.雪のある時期に切っていたため,結果として高い場所で伐採されたとも言えるが,昔の人はおそらく「そうした方が良い」ということを知っていたのだろう.

ちょっとした知識で見える景色が違ってくるのは楽しいことだ.

照葉樹林床のブナ林

大阪の妙見山で見たブナ林.たぶん,林床が照葉樹のブナ林を見たのは初めてだ.第一印象は「スギ林にブナが生えてる・・・」.歩くところが悪かったのかもしれないけど,ブナの密度は低かった.

林床を見てもスギのリターの方が目立つし,アカガシなんかも混ざっていて「硬そう」な印象.普段,苅尾で目にしているのとは全く違った印象だった.林の中には所々にシカの糞が落ちていて,露出したブナの根をかじっている痕も見た.シカがいるなんてフシギ.いろんなブナ林があるもんだ.

もう一つ,妙見山のブナ林が今まで見てきたブナ林と違うのは,すっかり人の領域に取り込まれているということ.英彦山も古くから人が入っているけれど,ブナ林はちょっと奥に入る.山の上には大きなお寺があって,すっかり観光地になっている.これは山頂部なのだけど,簡単にたどり着けるし,構造物もたくさんある.ちなみに三角点は緑色に見える等の右側にある.それでも,ブナがポツポツ残ってる.奇妙な気分になった.

それから,これもビックリしたことの一つ.お寺と関係している建物のようだけど,一階には郵便局があるし,コンサートや婚礼にも使われるらしい・・・.大阪のブナ林は,とにかく最後までビックリさせられっぱなしだったのだ.

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