少しだけ収蔵庫のメンテナンス

少しだけ収蔵庫のメンテナンス

高原の自然館に収蔵している標本は,一部がGBIF(Global Biodiversity Information Facility;地球規模生物多様性情報機構)のデータベースに登録されています.JBIFは,その日本ノード.

このデータベースを通じて,ハンガリーから標本写真提供の依頼があり,写真を送りました.登録している標本数も少ないので,初めてのことでしたが,保管している資料が何かの役に立つならうれしいことです.その流れで,今日は資料の整理を(少しだけ)しました.収まるべきところに資料を収め,ホルマリンの減った液沈標本に注ぎ足したり.30分程度のことですが,良い時間でした.朝は雪掘り,昼は取材と問い合わせ対応,午後は各種調整と,事務書類の提出など.

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西日本草原研究グループの研究会@広島

西日本草原研究グループの研究会@広島

月に一度の研究会に参加しました.今回は広島市内での開催でした.卒論,学会準備,地域のお悩みなど,色々な話題がありました.阿蘇,鳥取といったレギュラーサイトの他,滋賀県の状況も聞くことができました.2月8日には,体験ヨシ刈りもあるそうです.写真は火災前の,高島市マキノ町在原集落.

人間ドックを受診して,数字の便利さに気付く

人間ドックを受診して,数字の便利さに気付く

毎年1月には人間ドックを受診しています.年齢なりの変化はあるものの,おかげさまで大きな問題は見つかりませんでした.

今年はいくつかの手違いがあり,成り行きで「脳ドック」というのを受けました.初めてのMRIは,なかなか興味深い体験でした.検査写真は,CDに焼いて,そのままもらえるんですね.写真は脳の血管画像です.

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報告会のフライヤーを配布します

報告会のフライヤーを配布します

町内4箇所を巡る「北広島町自然学術調査報告会」のフライヤーが刷り上がりました.今月の区長文書で配布される予定です. この報告会は,広島でトップクラスの先生たちが,7年間にわたって調査した結果を報告していただくものです.「全部分かりました」とは言えませんが,これまでは様子が分からなかった大朝・豊平・千代田についても,ずいぶん資料が集まりました. まとまった報告会は,しばらくできないでしょうから,この機会にぜひお越し下さい.町内の人へのオススメは「まずは自分の住んでいる地区で講演を聴いて,根掘り葉掘り質問する」「3月2日の芸北でまとめてゆっくり復習する」です. ぜひお越し下さい!

近畿自治体環境施策情報交換会(生物多様性保全)で発表

近畿自治体環境施策情報交換会(生物多様性保全)で発表

近畿環境パートナーシップオフィス(きんき環境館)が主催する情報交換会で,北広島町の「生物多様性きたひろ戦略」策定に係る事例を発表させていただいた.近畿地方の自治体職員の方たちが対象で,戦略の内容というよりも「どうやって戦略策定まで進めていったのか」ということを話して欲しい,というオーダーだった.

戦略策定において自治体の方たちが難しいと感じているのは,どのように庁内連携,住民連携を進めていくか,ということだった.住民と行政の対話の場を「どうやって作るのか」ということに対する明確なマニュアルみたいなものってできるのだろうか.

他に,加西市が戦略策定について発表されていた.課題や手順が簡潔にまとめられていて,聞きやすかった.戦略も,行動計画のページ(翌年度事業の明示,イメージ写真の掲載)が参考になった.

その他,兵庫県明石市の方から聞いた「捨てたらアカン!ミドリガメキャンペーン」がおもしろかった.ミドリガメ(ミシシッピアカミミガメ)の駆除を進めるため,駆除ポストを設置したというもの.取り組みも面白いけど,カメを食べてみた,というのがスゴイ.不味かったらしい.

印象として,近畿は自治体の意識(戦略作らなきゃ,という危機意識も含む)が高いように感じる.今回の参加者のうち,「策定事業が進んでいて,自分も感心がある人」が14人,「自分は感心があるけど,策定事業は進んでいない人」が13人,「策定事業は進んでいるけど,自分は知識・関心が無い人」が2人.広島ではこうはいかない.戦略を作れば良いってものでもないけれど,EPOちゅうごくや岡山事務所も,もう少し自治体との連携を取ってもらうと面白いことになりそう.

冬期休館のお知らせ

冬期休館のお知らせ

2013年11月26日から2014年4月24日まで、高原の自然館は冬季閉館となります.今シーズンもたくさんの方に来館していただきました.来シーズンも元気に会いましょう!
なお、高原の自然館スタッフは,高原の自然館研究室へ移動します.お問い合わせ・ご連絡は下記までお願いいたします.
また,下記の通り,情報発信を行なっています.併せてごらんください.

高原の自然館研究室

住所:〒731-2323広島県山県郡北広島町川小田75
北広島町役場芸北支所2階
電話:080-6334-8601・FAX:0826-35-0386

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小さな自然再生


ひとはくで開催された「小さな自然再生のすすめ」に参加したので,その時の感想というかメモを残しておく.じっくり考える良い機会だった.
写真は有馬富士公演で出会ったカナヘビ.
●「自然再生事業とは」の再確認
「自然再生事業とは,生態系というネットワークのうち,人間活動によって途切れた部分を補うことで,もとの生態系を取り戻すものである」ということを再確認できた.これは当たり前のことなのだけど,見落とされがちで,早い段階で,合意できていないと,議論が分散する.今回取り扱った自然が河川という線形に拡がる環境で,最初の公園が魚道から入ったから,分かりやすかったのだと思う.
●問題の明確化
小さな自然再生の「小さな」が何を指すのかが分からないままに参加したけど,予算や参画者の規模と捉えるのではなく,自然に関与する人為の大きさのことだと理解した.実際,提示された事例の中には,影響の及ぶ範囲や効果が大きなものも少なくなかった.
自然再生に係る人為の関与をできる限り小さくすることは,自然の営力に任せる,ということであり,そのためには生態系の「何が途切れているのか」をまず明確にすることで,目標を単純化することが必要になる.現地観察や調査をきちんと実施することはこの意味で重要(*).目標の単純化ができたら,そこに必要な技術,施工後のモニタリング項目,メンテナンス時のポイント(要)などを明確にすることができる.
*ただし,ある人たちは,それまでの経験から問題点を瞬時に見抜くことができるようだ.自然再生の「匠」のようなものか?でも,匠も初めは失敗する.結局は試行錯誤を重ねることでしか,良いものは出来上がらない.
●自然再生の技術
技術は伝統的技術の場合も近代的土木工事の場合もあるが,自然の営力を想定した上でのポスト近代的土木工事.ソーラーパネルや安価な水中ポンプ,非アルカリセメント,水中用接着剤などとともに,急速に進化中.技術ってやっぱりおもしろい.
●主体の出会い,人材の集結,あるいはコーディネーターの存在
用いる技術,モニタリング手法,メンテナンスのポイントが明らかになったら,実施主体同士の調整となる.各主体同士が上手くコミュニケーションが取れたら良いけど,多くの場合はそうならない.匠はやっぱり頑固だし,各主体が円滑に役割を演じるためには,役割以外のこと(例えば連絡調整や資金調達,広報活動など)をさせないことが大事.ここでコーディネーターの存在が重要になる.
コーディネーターに求められるのは,各参画主体を動かす「動機」を理解し,参画主体の作業を明確にすること.そしてコミュニケーション能力に代表される人間力.
もしもコーディネーターが優れた知識と技術を併せ持つ人ならさらに理想的.新しい問題が生じたときに,対処方法を考案することができる.新しい参画主体が現れれば(あるいは能動的に確保できれば)役割を与え,技術を伝達できる.
●「集団意識(社会意識)」の醸成
小さな自然再生の技術は,ほんの少しの努力で実施できる.でも,意識がなければ「ほんの少し」も人は動かない.「問題があるから自然再生をする」という他所依存的な姿勢でなく,「自然再生をすることそのもの」が当たり前,という意識を集団(市民社会,企業社会,役場社会など)が持つようになることが理想的.「なぜ環境保全なんてやるの?」という疑問さえ無くなるような社会.ある意味怖いか.
●オートクチュールとプレタポルテ
岩瀬さんと浜野さんのアプローチの違い.岩瀬さんは「任されたところでできる限り完璧な仕事をする」,浜野さんは「できる限り完璧な仕事をどこでもできるようにする」というイメージ.技術者と研究者の違いとか,どちらが良いのかとか,そういうことではなくて単なる感想.やっていることは似ているし,本人達が感じていることも似ているのに,その違いがおもしろい.
●自己懐疑
やってて「本当にいいのかな」といつも不安,という岩瀬さんの言葉に,浜野さんらが同感していたけど,僕も同感.決断を迫られた場面には,決断するのだけど,不安がある時もある.というより,不確定要素が全くない,という場面は無いので,いつも不安.みんなそう思ってると分かって嬉しかった.
●自然と社会/問題の所在
今回の事例は,自然の中に問題がある自然再生.草原や二次林など,社会のなかでシステムが途切れている場合は,また違った話になるのか.

オニフスベ

朝から自宅の庭で車の音がするときは,たいてい何かめずらしいものがやってくる.今朝の来客は島川さんだ.「何かありましたか?」と聞くと,案の定,「これは何かの?」と車の中から大きなモノを取り出す.

オニフスベだ!まだ見たことは無かったけれど,このキノコは間違いない.図鑑で見て,一度見てみたいとずっと思っていたものだ.シイタケのほだ木を放置したところに発生したらしい.持ってきてくださった個体はどちらも直径が約25cm.大きいものは直径が60cmくらいになるそうだから,まだまだ未成熟なのだろう.弾力があるので,今なら食用になるはずだ.

自然館の前に置いて写真を撮ってみた.次は生えているところをを見たいなぁ...

メディアにおける希少種の報道について−2−

結論から書くと,公表・非公表を決めるのは各メディアの製作主体であるべきだと思う.ここの決定権が無くなってしまっては,ジャーナリズムの独自性が保てなくなるので,ここは間違い無いだろう.
一方で,あんどうさんからのご指摘のとおり,メディア独自で「【その後の保全策についての具体的な見通しが立った時】かどうかを判断することができない」というのも事実だろう.「記者個人のモラルや情報リテラシーの問題だ」と言ってしまえばそれまでだが,それでは同じことの繰り返しになってしまう.
理想的な形は「基準に該当する種(たとえばレッドデータブックに掲載されている種)の公開に際しては,関係行政機関(広島県なら県の環境保全室),専門家(レッドデータブックであれば,本に記載)および博物館施設(動物園・植物園・昆虫館・自然館 etc.)の意見を聞く」などのステップを内規として持っておくことだろう.そうすることにより,記事掲載に対する批判が出た場合にも,掲載に至る根拠を示せる.レッドリストに載っている種については,先の三者(特に専門家)に聞くことで,十分な情報を得られるのではないだろうか.
また,これら三者から「掲載を見合わせるべきだ」という意見が出たとしても,メディアの製作主体が「掲載すべきだ」と判断できる材料があれば,記事は掲載されるべきであると考える.同じ「掲載する」という結論に至ったとしても,見合わせるべきだという意見を覆すだけの材料を検討するという点で「意見を聞く」というステップに意味がある.
マスメディアにおけるこのような内規は,人権や個人情報に関わるものではかなり整ったものがあるのだと思うが,様々な取材を受けるかぎりでは,自然に関しては記者や担当者に判断が任されているのではないかという印象を受ける.ここでは自然のことを取り上げて議論しているが,他のことについても,記事掲載に関する姿勢がしっかりしている記者や製作主体ほどコンテンツへの責任意識も明確であるため,取材を受ける側も進んで情報を提供し,結果として良質のコンテンツを提供できるのではないかと思う.このことは,マスメディアだけでなく,ホームページなどで情報公開している個人にも当てはまることだ.
繰り返しになるが,今回の議論の発端になった記事についても,彼個人を批判することだけではなく,今後の予防策についての議論が必要なのだと考る.ただ,大前提として「ジャーナリズムの独自性」は認められるべきだと考えるので,外部からはあくまで意見・提案に留まるべきだろう.

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