「立てば芍薬,座れば牡丹,歩く姿は百合の花」と例えられるように,日本人に好まれる姿をしている.こんな大きな花を付ける草本も珍しい.花もきれいなのだけど,葉の手触りが独特で,ぺとりと張り付いてくるような感触がある.
きれいなだけに,最も盗掘されやすい植物の一つだ.別の所にも書いたけれど,山から植物を持ってかえるのは,きわめて独りよがりな行為だ.乱獲がどのような結果をもたらすかが分かっていなかった昭和の時代ならまだしも,それが分かっている今,自生地の個体群を脅かすような採集は愚行としか言いようがない.