崩落して水に浸かりながらも,枝を上に伸ばし,咲いていた.この個体が結実することはないが,花粉が運ばれることでひょっとしたら遺伝子を残せるかもしれない.開花している倒木を見ると,いつもその望みに掛けて咲いているように思う.
ヤマグルマという名を現地で聞いた時にはフムフムと思っただけだったが,実はすごく面白い種だ.通常,被子植物は道管と仮道管を持っているが,ヤマグルマは仮道管しか持たないらしい.それってシダ植物と同じじゃないか!ビックリだ.
名前の由来は,葉が枝先に車輪状に付くから.ヤマグルマ科は1属1種.属名のTrochodendronが車(trochos)と樹木(dendron)を合わせた言葉で,ヤマグルマという和名と共通していたので「!?」と思って調べたら,シーボルトが命名者だった.これってやっぱり和名→学名のパターンじゃないだろうか.
- ホンシャクナゲ
- キシツツジ