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野に還る – 芸北 高原の自然館

一泊一日 聖−高岳

恐怖の3日間の後,休みが一日できたので,山を歩くことにした.早朝に出ようかと迷ったけれど,どうせなら外でで眠りたい.そんなわけで,夜中にゴソゴソと準備をする.ハンモックを持っていくなら軽装にしたいから,フェイを見習って半袖半ズボン.尾根を歩くので水はそこそこ.食べ物は一応1.5日分.並べてみると,カッパ袋がやけにデカいなぁ(^^;

この日の宿はササ林床の若齢コナラ林.「午前中はしっかり休むゾ!」と決めていたのに,米軍の低空飛行にキモを潰されそうになって起き出した.朝方にけっこうな雨が降っていたけど,今回は張り方をしっかりとしたのでハンモックの中はcompletely dry.うーん,ますます気に入った.

10:00過ぎ頃に起きてまずはごはん.無洗米300mlで2食分.炊きあがってから蒸らす間にハンモックを撤収する.土の上のゴハンはいいなぁ.

僕が使ってるクッカーは*が出しているソロ用のもので「焚」というモデル.アルミ製で,チタンよりも100gほど重いけど,内側にアルマイト加工がされてるので,焦げ付かないし,何よりも手入れが楽.野食でコレって結構ダイジな要素だと思う.焦げ付かないので「おこげ」まで作れてしまう.思わず「いいでしょ,これ」って言いたくなります:)

聖から高岳の登山道沿いでは11匹のマムシを見た.今回は高岳まで登山道を歩いた後は,尾根沿いに県境を歩いた.この県境は,実は日本海と瀬戸内海の分水嶺になっている.日本山岳会は記念行事として北海道から九州までの分水嶺を歩いて結んだらしいけど,これのまねごとをしてみようと思ったわけです.が,道路に出る前に日が暮れそうだったので,途中から沢筋を下った.いくつかの湿原とこんなナメラを見られてナカナカ満足.下りた所で手ぬぐいを落としたことに気付き,気落ちしてるところに10匹以上の「せいとう」の襲来.これには参りましたが,「ひとりでいること」を愉しめる良い休日だった気はします.

アカショウビンの声を聞きながら目覚める方法

今年の「チビ野宿」第二弾は,文字通りアカショウビンに起こされた.どうやらすぐ上あたりで鳴いているらしい.外はうっすらと明るい.時刻は5:10.これが目覚めた時の景色.

暗いのでフラッシュを焚いたのがコレ.先の写真で見えていた木立は,実はメッシュ越しのもの.足の上には靴下が下がっている.

そして昨宵の床の外観がコレ.そう,ついにハンモックを買ってしまったのです.昨夜はその初使用.マットを使わなかったので少し寒かったけど,揺れながら空中で眠る感覚はとても心地よく,非常にカイテキだった.(もはや野宿とは呼べなくなってきているとも言える・・・)

このハンモック,フライシートの下にメッシュの天蓋を持った本体を吊すようになっていて,入り口は下側にあり,ベルクロで閉じるようになっている.入り口を開いて腰掛け,足を上げると,重みで自動的に入り口が閉じる仕掛け.そして,眠る時は入り口に対して体をナナメ方向にするので落ちない.良くできてる.

でも,これの最も良くできているところ(テントよりも優れているところ)は,収納の簡単さだろうと思う.まずはフライシートの張り綱をほどく.

そして,ポイントは両端に付いている「スネークスキン」というバリスティックナイロンの筒.夜の間は,雨露がメインロープを伝わってハンモック内に落ちてくるのを防いでくれる.

そして,撤収の時はこれをずらしてハンモック本体をすっぽり覆うだけ.この状態で両端のメインロープを解けば,地面にハンモックを置くことなく,撤収できるのだ.これはすごい!フライ,ポール,本体を順にしまわなければならないテントとは大違いだ.時間的にも,ダウンのシュラフをスタッフし,写真を撮りながらでも10分しかかかっていない.慣れたらもっと早くなるだろう.

袋に入れてもこのくらいの大きさで,重さも約1kg.う〜ん,いろんな可能性が見えてくる.

ただし,「お一人様」専用です:)