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花の色は – ページ 15 – 芸北 高原の自然館

イカリソウ

焼け跡に沢山咲いていた.どれも個体サイズが小さいのは,長い間上部を覆われていたからだろうか?イカリソウは,冬には葉が枯れるので,山焼時には地上部が無いはずだ.山焼きを続ければ秋の花だけでなく,こうした「山焼き後に地上部が現れて,冬には地下部のみで越冬する」春植物も増えるだろう.焦げたススキや黒い土の上で咲く姿が印象的だった.

山焼きから一ヶ月

東京からお客さんがあったので,明日に予定されている雲月小学校の遠足の下見を兼ねて,雲月山に登ってみた.さすがに山肌は黒から茶色に変わりつつあるが,山肌にはススキをはじめとして,たくさんの新緑が芽吹いていた.しかも,焼いていない場所よりも緑が鮮やかに見える.山肌のせいかもしれないけれど,これは新鮮だった.

山焼きの後,いろんな人が雲月山の興味深い情報をwebで発信されているので,目にとまったページを集めてみた.

■個人のページ

雲月山 山焼きに参加しました。』 by Outdoors in Hiroshima
雲月山焼き』 by 芸北町観光協会
■ 報道関係

雲月山、8年ぶり炎の絵巻 広島県北広島』 by 中国新聞
草地を守る 雲月山の山焼き〜芸北(4/11)』 by 広島ホームテレビ

カキドオシ

田の畦に咲くところや,花の形はムラサキサギゴケやトキワハゼに似ているが,こちらはシソ科,前2者はゴマノハグサ科.シソ科らしく,茎をこすると臭い.子どもの癇を取る薬に使ったのでカントリソウの名もあるそうだが,垣を通すほど伸びるカキドオシの方が馴染みやすい.薬に使ったことが無いからか...

別の科でも花の形が似てくるのは,同じ働きを持つからで,生物学の分野では「相同器官」という言葉が使われたりする.カキドオシの花弁は,ハチなどがとまりやすいようにできていて,実際,ハチがよくやってくる.花に降り立ったハチは,蜜を吸うためには花のトンネルを潜っていかなければならない.カキドオシの花を横から見ると分かるように,実は,このトンネルは割と長い.しかも,トンネルの天井には雄しべと雌しべがあって,潜り込んだハチに花粉が付くようになっている.こうしてハチに付着した花粉は,次の花に運ばれて雌しべに届く.僕らが見ている花は,長い長い年月をかけて虫との間に作られてきた関係の産物だ.そんなこととは関係なく,春の陽射しは暖かいのだけど...

ザイフリボク

展葉と一緒に開花するけれど,花弁が長いのと新しい葉が垂れ下がるのとで,よく目立つ.明るい葉の色と白っぽい葉裏も,真っ白な花をより引き立たせる.

采振木の名は,花を采(采配=将軍が持ってるフサフサが付いたこれの略)に見立てたものだそうだけど,今となっては慣用句の中でしか采配なんて言葉は使わないので,イメージしにくい.遠目に見ても華やかな木.

ウリカエデ

植物はどれもそうなのだけど,カエデ属(Acer)は特に幾何学的だと思う.対生する枝,そこから出る葉も対生.長枝の両側に小枝を出し,その先の冬芽が二つに割れて,2枚の鱗片の中からは2枚の紅い鱗片葉と2枚の葉,そして花序が出てくる.どちらかというとカエデらしくない葉だけれど,新緑の鮮やかさは変わらない.

ササの一種

「竹は数十年に一度,花を咲かせて枯れる」と聞くと,花を機会は少ないように思うけど,ササは毎年どこかで花を見ることができる.地味な花ではあるけれど,イネ科(Poaceae)の中では大きな部類に入るので,観察する時にも説明しやすい.ぽろぽろと見えているのは葯で,風に乗った花粉はちろりと覗いている羽毛のような雌しべに付く.秋に稔った実はネズミの重要な食料になるそうだ.竹が開花するとパンダが飢え,ササが開花するとネズミが肥える.小さな花に草食動物の一喜一憂が見える.

シシガシラ

シダの仲間はなかなか見分けが難しいものが多いけど,シシガシラだけは早くに覚えた気がする.地面に張り付くようにして生える姿は特徴的だし,名前もよく姿を現していると思う.常緑のシダだが,春には新しい葉と胞子葉を展開する.この個体は,今まさに葉を拡げようとしているところ.新しい葉がかわいい.古い葉が渋い.周りにはコバノミツバツツジの展葉.春.

ウリハダカエデ

展葉と同時に花を咲かせるカエデ(Acer)の仲間は,大きな冬芽を付けるものが多いように思う.細胞が大きくなるとはいえ,よくもこれだけのものが入っていたなぁ,と驚く.赤い冬芽,新しい緑,花の黄色がきれい.この花は雌しべが見えていたので雌株.

コバノミツバツツジ

長い名前なのに,子どもに言うと,すぐに覚えてくれた.子どもってホントにすごいと思う.花もかわいいけれど,三つの葉が展開する姿もいい.芸北の里山では普通に見られ,しばしば刈り残されて群生する.

花弁は5裂するのだけど,放射相称ではなく,左右対称.これは,ウスギヨウラクの花と比べて,はじめて気付いた.何気なく見てたけれど,ツツジ属(Rhododendron)の花って多様だ.放射相称に切れ込むものもあるし,裂片の形も多様だし.コバノミツバツツジの裂片は,円い部類に入りそうだ.

このお宅の裏山は,毎年たくさんの花を咲かせる.おじさんに話を聞くと,年によって時期・咲く量に変動があるらしい.それにしても見事だ.農繁期でなければ花見にもってこいなのだけど・・・.

ウスギヨウラク

この個体は花の紅が多いけれど,個体によって,あるいは花によって紅の差し方は変わる.写真は暗いけど,陽が射ような林床に見られる.

おかしな花だ.でも,なんだか気になる形.色がきれい.ツツジ属ではないのだけど,この花の形を見て,はじめてツツジの花の形を認識できた.