自転車に乗るなら秋という季節は最適だと思う.風が少し冷たくなったくらいがちょうどいい.休みを利用して,しまなみ海道を走ってみた.須波港から30分程度フェリーに乗ると,生口島(瀬戸田町)に着く.そこからスタートしてすぐに渡るのが世界最長の斜張橋「多々羅大橋」.吊り橋と違って,弧を描くワイヤーが無いので精悍に見える.
こちらは大三島橋.開通当時は日本最長のアーチ橋だったらしい.他の橋が優美な印象を与えるのに対して,この橋は力強いカンジ.ゴブリンみたいだ.自転車・歩行者用の道をしっかり確保していて走りやすい.
しまなみ海道サイクリングのハイライトは来島海峡大橋.こちらは世界初の三連吊り橋.しまなみ海道って,ものすごい技術をつぎ込んで作られてるんだなぁ,と実感する.大きく,美しい橋だ.
これは橋に至るまでのランプ.といっても,車ではなく,自転車と歩行者,そして原付専用道路.しまなみ海道は,本当にサイクリングしていて気持ちいい.トテモオススメです.色々なところに自転車で行ったけど,これほど走りやすいコースはないなぁ.全体を通してほとんどフラットだし,休憩施設も適度にある.
そしてついにたどり着いたのが今治.ちょうど日が暮れる頃で,今治造船のクレーンが印象的だった.ここまでの走行距離は46km,最終のフェリーまでの時間は2時間・・・.ま,来島海峡大橋を渡る時から解っていたことなのだけど,「ここまで来たら渡るしかない!」よなぁ...この,目先優先で後から苦しむ,といういつものパターンはいつか変わるのだろうか・・・?
再び多々羅大橋を渡った頃にタイムアウト.尾道までの40kmあまりを自転車でゆくことになってしまった.でも,車は無いし,道もフラット,頭の上には明るい半月.そんな島の道を自転車で走っていると,とても幸せな気分だった.夜半過ぎに尾道駅まで帰り着き,タクシーで須波港に向かった.無計画でハチャメチャだったけど,良い旅をしたと思う.