コバノミツバツツジが盛りを過ぎるころ,ダイセンミツバツツジの蕾がおおきく膨らむ.コバノミツバツツジよりも色が濃くて,葉よりも先に花が開くのでよく目立つ・・・と思いきや,ダイセンミツバツツジが咲く頃には他の木が展葉しているので,林を遠目に見て目立つのはやっぱりコバノミツバツツジではないだろうか.
紅紫がとてもきれい.宙に舞っているような蕾・花も好い.
緑色の補色・紅紫色なので,この花が咲いているとよく目立つ.スゴイ色だ.しかも,花をたくさんつけるのでゴチャゴチャした印象を受ける.野原や畑のふちなどで見かける.
ちなみに,華鬘(けまん)とはこれで,寺院のお堂を飾るものらしい.
田のあぜなどに普通に見られる.キツネノボタンなどもひっくるめて,いわゆるキンポウゲと呼ばれる仲間.たくさんあって,目に付きやすくて,目をとめないうちに種になっていたりする.そのくらい身近な花.
金鳳花という名前の由来どおり,花弁には光沢があって,まるでワックスでもかけているようだ.図鑑には,花弁がデンプン粒を含み,表面にクチクラ層(=キューティクル.ヤブツバキの葉なんかもこの層が発達する)があるから,と書いている.クチクラはともかく,デンプンが含まれると聞くと食べてみたくなる.が,キンポウゲ科の中にはアルカロイドを含むものもあるので要注意・・・.
焼け跡に沢山咲いていた.どれも個体サイズが小さいのは,長い間上部を覆われていたからだろうか?イカリソウは,冬には葉が枯れるので,山焼時には地上部が無いはずだ.山焼きを続ければ秋の花だけでなく,こうした「山焼き後に地上部が現れて,冬には地下部のみで越冬する」春植物も増えるだろう.焦げたススキや黒い土の上で咲く姿が印象的だった.
田の畦に咲くところや,花の形はムラサキサギゴケやトキワハゼに似ているが,こちらはシソ科,前2者はゴマノハグサ科.シソ科らしく,茎をこすると臭い.子どもの癇を取る薬に使ったのでカントリソウの名もあるそうだが,垣を通すほど伸びるカキドオシの方が馴染みやすい.薬に使ったことが無いからか...
別の科でも花の形が似てくるのは,同じ働きを持つからで,生物学の分野では「相同器官」という言葉が使われたりする.カキドオシの花弁は,ハチなどがとまりやすいようにできていて,実際,ハチがよくやってくる.花に降り立ったハチは,蜜を吸うためには花のトンネルを潜っていかなければならない.カキドオシの花を横から見ると分かるように,実は,このトンネルは割と長い.しかも,トンネルの天井には雄しべと雌しべがあって,潜り込んだハチに花粉が付くようになっている.こうしてハチに付着した花粉は,次の花に運ばれて雌しべに届く.僕らが見ている花は,長い長い年月をかけて虫との間に作られてきた関係の産物だ.そんなこととは関係なく,春の陽射しは暖かいのだけど...
展葉と一緒に開花するけれど,花弁が長いのと新しい葉が垂れ下がるのとで,よく目立つ.明るい葉の色と白っぽい葉裏も,真っ白な花をより引き立たせる.
采振木の名は,花を采(采配=将軍が持ってるフサフサが付いたこれの略)に見立てたものだそうだけど,今となっては慣用句の中でしか采配なんて言葉は使わないので,イメージしにくい.遠目に見ても華やかな木.