詳しくは NACS-J のホームページをご覧下さい.
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地元のケーブルテレビ局きたひろネットで放送されている「きたひろ花だより」のロケで,大朝に行ってきました.今月はテングシデ.葉も花もありませんが,枝振りがすばらしく,見ごたえがあります.国の天然記念物.1月30日からの番組で放送されるそうです.
「きたひろ花だより」は,第5木曜がある月だけの番組だそうです.今年は5月,7月,10月ですね.もう4回目くらいなのですが,実はまだ放送内容を見たことがありません.
高原の自然館は冬季閉館中ですが,イベントは継続されています.1月25日から3月2日まで,4回にわたって,北広島町自然学術調査報告会を実施します.
詳しくは,下記「自然学術調査」のページにある案内をご覧下さい.
各会場とも,申込み不要・参加無料です.
北広島町の生物多様性に関する取り組みについては,下記ページ「生物多様性の保全と活用」で紹介しています.
高原の自然館に収蔵している標本は,一部がGBIF(Global Biodiversity Information Facility;地球規模生物多様性情報機構)のデータベースに登録されています.JBIFは,その日本ノード.
このデータベースを通じて,ハンガリーから標本写真提供の依頼があり,写真を送りました.登録している標本数も少ないので,初めてのことでしたが,保管している資料が何かの役に立つならうれしいことです.その流れで,今日は資料の整理を(少しだけ)しました.収まるべきところに資料を収め,ホルマリンの減った液沈標本に注ぎ足したり.30分程度のことですが,良い時間でした.朝は雪掘り,昼は取材と問い合わせ対応,午後は各種調整と,事務書類の提出など.
月に一度の研究会に参加しました.今回は広島市内での開催でした.卒論,学会準備,地域のお悩みなど,色々な話題がありました.阿蘇,鳥取といったレギュラーサイトの他,滋賀県の状況も聞くことができました.2月8日には,体験ヨシ刈りもあるそうです.写真は火災前の,高島市マキノ町在原集落.
毎年1月には人間ドックを受診しています.年齢なりの変化はあるものの,おかげさまで大きな問題は見つかりませんでした.
今年はいくつかの手違いがあり,成り行きで「脳ドック」というのを受けました.初めてのMRIは,なかなか興味深い体験でした.検査写真は,CDに焼いて,そのままもらえるんですね.写真は脳の血管画像です.
町内4箇所を巡る「北広島町自然学術調査報告会」のフライヤーが刷り上がりました.今月の区長文書で配布される予定です. この報告会は,広島でトップクラスの先生たちが,7年間にわたって調査した結果を報告していただくものです.「全部分かりました」とは言えませんが,これまでは様子が分からなかった大朝・豊平・千代田についても,ずいぶん資料が集まりました. まとまった報告会は,しばらくできないでしょうから,この機会にぜひお越し下さい.町内の人へのオススメは「まずは自分の住んでいる地区で講演を聴いて,根掘り葉掘り質問する」「3月2日の芸北でまとめてゆっくり復習する」です. ぜひお越し下さい!
近畿環境パートナーシップオフィス(きんき環境館)が主催する情報交換会で,北広島町の「生物多様性きたひろ戦略」策定に係る事例を発表させていただいた.近畿地方の自治体職員の方たちが対象で,戦略の内容というよりも「どうやって戦略策定まで進めていったのか」ということを話して欲しい,というオーダーだった.
戦略策定において自治体の方たちが難しいと感じているのは,どのように庁内連携,住民連携を進めていくか,ということだった.住民と行政の対話の場を「どうやって作るのか」ということに対する明確なマニュアルみたいなものってできるのだろうか.
他に,加西市が戦略策定について発表されていた.課題や手順が簡潔にまとめられていて,聞きやすかった.戦略も,行動計画のページ(翌年度事業の明示,イメージ写真の掲載)が参考になった.
その他,兵庫県明石市の方から聞いた「捨てたらアカン!ミドリガメキャンペーン」がおもしろかった.ミドリガメ(ミシシッピアカミミガメ)の駆除を進めるため,駆除ポストを設置したというもの.取り組みも面白いけど,カメを食べてみた,というのがスゴイ.不味かったらしい.
印象として,近畿は自治体の意識(戦略作らなきゃ,という危機意識も含む)が高いように感じる.今回の参加者のうち,「策定事業が進んでいて,自分も感心がある人」が14人,「自分は感心があるけど,策定事業は進んでいない人」が13人,「策定事業は進んでいるけど,自分は知識・関心が無い人」が2人.広島ではこうはいかない.戦略を作れば良いってものでもないけれど,EPOちゅうごくや岡山事務所も,もう少し自治体との連携を取ってもらうと面白いことになりそう.
ひとはくで開催された「小さな自然再生のすすめ」に参加したので,その時の感想というかメモを残しておく.じっくり考える良い機会だった.
写真は有馬富士公演で出会ったカナヘビ.
●「自然再生事業とは」の再確認
「自然再生事業とは,生態系というネットワークのうち,人間活動によって途切れた部分を補うことで,もとの生態系を取り戻すものである」ということを再確認できた.これは当たり前のことなのだけど,見落とされがちで,早い段階で,合意できていないと,議論が分散する.今回取り扱った自然が河川という線形に拡がる環境で,最初の公園が魚道から入ったから,分かりやすかったのだと思う.
●問題の明確化
小さな自然再生の「小さな」が何を指すのかが分からないままに参加したけど,予算や参画者の規模と捉えるのではなく,自然に関与する人為の大きさのことだと理解した.実際,提示された事例の中には,影響の及ぶ範囲や効果が大きなものも少なくなかった.
自然再生に係る人為の関与をできる限り小さくすることは,自然の営力に任せる,ということであり,そのためには生態系の「何が途切れているのか」をまず明確にすることで,目標を単純化することが必要になる.現地観察や調査をきちんと実施することはこの意味で重要(*).目標の単純化ができたら,そこに必要な技術,施工後のモニタリング項目,メンテナンス時のポイント(要)などを明確にすることができる.
*ただし,ある人たちは,それまでの経験から問題点を瞬時に見抜くことができるようだ.自然再生の「匠」のようなものか?でも,匠も初めは失敗する.結局は試行錯誤を重ねることでしか,良いものは出来上がらない.
●自然再生の技術
技術は伝統的技術の場合も近代的土木工事の場合もあるが,自然の営力を想定した上でのポスト近代的土木工事.ソーラーパネルや安価な水中ポンプ,非アルカリセメント,水中用接着剤などとともに,急速に進化中.技術ってやっぱりおもしろい.
●主体の出会い,人材の集結,あるいはコーディネーターの存在
用いる技術,モニタリング手法,メンテナンスのポイントが明らかになったら,実施主体同士の調整となる.各主体同士が上手くコミュニケーションが取れたら良いけど,多くの場合はそうならない.匠はやっぱり頑固だし,各主体が円滑に役割を演じるためには,役割以外のこと(例えば連絡調整や資金調達,広報活動など)をさせないことが大事.ここでコーディネーターの存在が重要になる.
コーディネーターに求められるのは,各参画主体を動かす「動機」を理解し,参画主体の作業を明確にすること.そしてコミュニケーション能力に代表される人間力.
もしもコーディネーターが優れた知識と技術を併せ持つ人ならさらに理想的.新しい問題が生じたときに,対処方法を考案することができる.新しい参画主体が現れれば(あるいは能動的に確保できれば)役割を与え,技術を伝達できる.
●「集団意識(社会意識)」の醸成
小さな自然再生の技術は,ほんの少しの努力で実施できる.でも,意識がなければ「ほんの少し」も人は動かない.「問題があるから自然再生をする」という他所依存的な姿勢でなく,「自然再生をすることそのもの」が当たり前,という意識を集団(市民社会,企業社会,役場社会など)が持つようになることが理想的.「なぜ環境保全なんてやるの?」という疑問さえ無くなるような社会.ある意味怖いか.
●オートクチュールとプレタポルテ
岩瀬さんと浜野さんのアプローチの違い.岩瀬さんは「任されたところでできる限り完璧な仕事をする」,浜野さんは「できる限り完璧な仕事をどこでもできるようにする」というイメージ.技術者と研究者の違いとか,どちらが良いのかとか,そういうことではなくて単なる感想.やっていることは似ているし,本人達が感じていることも似ているのに,その違いがおもしろい.
●自己懐疑
やってて「本当にいいのかな」といつも不安,という岩瀬さんの言葉に,浜野さんらが同感していたけど,僕も同感.決断を迫られた場面には,決断するのだけど,不安がある時もある.というより,不確定要素が全くない,という場面は無いので,いつも不安.みんなそう思ってると分かって嬉しかった.
●自然と社会/問題の所在
今回の事例は,自然の中に問題がある自然再生.草原や二次林など,社会のなかでシステムが途切れている場合は,また違った話になるのか.